
JACA上野校 イタリア伝統刺しゅう自由クラス所属のグループ作品展です。
ウンブリア刺繍,Punto Umbroはイタリアの中部に位置するウンブリア州のペルージャ近くで
伝わる刺繍で、ロメイン・ロベール・ラニエリ・ディ・ソルベッロによって開発された技法です。
1900年台初めに彼女は刺繍学校を設立して30年間に渡り普及に務めました。
その後衰退していきましたが、ウンブリア刺繍の著者であるジョゼッパ・フェデリチさんが素晴らしい
ウンブリア刺繍を蘇らせたいと思い,ウンブリア刺繍の最後の生き残りで100歳を超える刺繍職人
マルゲリータ・ビアンカラーナさんより技法を受け継ぎ,美術館や博物館の資料などを研究して、
ウンブリア刺繍の技法を書籍に纏め上げました。
以前よりペルージャに住んでいる息子さんを訪ねた東城祥子先生はその時ウンブリア刺繍に出会います。
カサルグィディ刺繍の研究中ではありましたが、是非ウンブリア刺繍を直接現地で学びたいと複数回
指導を受けたそうです。 優雅で独特なステッチを施したウンブリア刺繍ですが、意外に初心者でも
学び易いと感じた東城祥子先生は今から十数年前にJACA日本アートクラフト協会の刺繍クラスで
ウンブリア刺繍の指導を始めました。
そんなウンブリア刺繍には作品を作るにあたって幾つかの決まりがあると著者の
ジョゼッパ・フェデリチさんは言います。 先ず布は麻布又は麻と綿の混紡のしっかりしたものである事、
糸は麻,綿で色は当時アンティークブルー、緑青、生成,白、錆色、濃緑、赤、焦茶などの天然染料で
染められたものが使用されていた様で、針は穴の大きめのものを使用、ウンブリア刺繍は耐久性のある
刺繍でテーブルランナー・テーブルクロス・ブランケット・装飾パネル・バッグ・日除け・クッションなどの
インテリアに使われる作品などに適している様です。
作品には独特の装飾としてのタッセルが多く見られ,デザインの特徴は刺繍の輪郭に使用される
幾何学模様,大小の渦巻き、植物(葡萄や蔓,オリーブやアカンサスの葉,チューリップ,ざくろ,どんぐり)
動物(鳥,犬)や様々な形の壺や花瓶などがあると解説されています。
この様なウンブリア刺繍の特徴を踏まえた上で現在に合ったウンブリア刺繍を伝えていきたいと
東城祥子先生は日本アートクラフト協会で指導にあたり、何人もの新たな指導者を育ててくれました。
今回の作品展は東城先生の愛弟子である郷野裕子先生とその生徒たちで作り上げた作品を
発表させて頂きました。多くの方にウンブリア刺繍の素晴らしさをお伝え出来ると幸いです。
7月31日(金)12:00まで開催いたします。